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「源氏物語にまつわるお話」~原作者紫式部のお話~

こんにちは。
関西作法会 Yです。

今年は、新型コロナウイルス感染拡大防止の為、3月、5月開催予定だった「心のおしゃれ講座」は中止となりました。
楽しみにしていただいていた方には大変申し訳なくお詫び申し上げます。

 

今回は、久々に開催できました9月度「心のおしゃれ講座」のご報告です。
いつもとは少し趣の変わった「源氏物語にまつわるお話」ということで、
興味深く、人生が豊かになる講座でした。

 

日時 令和2年9月26日(土) 午後1時30分~3時
会場 トータルマナー株式会社
講師 トータルマナー株式会社 市川 蓉子
内容 「源氏物語にまつわるお話」~原作者紫式部のお話~

講座を担当した市川講師よりの感想です。

 

心のおしゃれ講座「源氏物語にまつわるお話~原作者紫式部のお話~」令和2年9月26日

 

源氏物語は千年以上前に紫式部により書かれた長編小説です。
その紫式部とはどんな人だったのか、
又源氏物語はどのようにして書き上げられたのかなどお話ししました。

 

お伝えした内容は以下の通りです。



・公卿や受領などその時代の名称の説明
・源氏物語が書かれた時代背景
・紫式部と清少納言
・紫式部自身と関係が深いと思われる源氏物語に登場する女性の紹介 等

 

まず、源氏物語が書かれた時代に使われていた言葉をご説明しました。
それにより、今回の内容はより理解が深まると思いました。
そのいくつかをご紹介します。

 

公卿(くぎょう)と受領(ずりょう)

 

公卿とは、宮廷に使えた上級貴族。受領は地方に赴き実務を取った国守で、平安時代藤原氏の独裁政治により、中央での出世の道を絶たれた中流貴族です。
従って受領は公卿にはなれません。紫式部はその受領の娘です。

 

 

東宮(とうぐう)・入内(じゅだい)・中宮(ちゅうぐう)・女御(にょうご)・更衣(こうい)



東宮は皇太子のことです。天皇や東宮に嫁ぐことを入内といいます。
昔は一夫多妻でしたので、複数の女性が入内しました。



また、立場にも色々あり、皇后(帝の正室)・中宮(皇后と同格)・女御(天皇に仕える女官。女御から皇后になる場合もある)・更衣(女御に次ぐ立場で天皇の衣をかえることが役目)などがありました。

 

女房(にょうぼう)



宮中や貴人邸に仕える上位の侍女、高位の女官。
貴人の身の回りの雑用や教育に従事しました。

 

 

紫式部と清少納言



紫式部は時の権力者藤原道長の娘であり、一条天皇に嫁いだ中宮彰子の教育係として仕えました。
また、よくライバル視される清少納言も同じく一条天皇の妻である皇后定子に仕えていました。



その時代、特に中宮付きの女官には和歌などにすぐれた女性が求められ、女性文学の盛行を導いたといわれています。
そういった時代の流れと藤原道長のバックアップにより源氏物語は書かれました。

 

紫式部自身と関係が深いと思われる源氏物語に登場する女性



源氏物語に登場する「空蝉」は境遇や身分が似ているため、紫式部自身がモデルではないかと言われています。
その空蝉は一度は光源氏に身を許しますが、その後はいくら口説かれても誇り高く拒み続けた女性です。



また、「明石」は光源氏との間に女児を産み、その姫君はのちに天皇の后となったので、源氏物語に登場する女性たちの中で一番出世した女性とも言われていますが、出自は紫式部と同じ受領の娘です。



受領の娘でもこんなに幸せになれるということを書きたかったのか…。
そういうは背景を知ってから物語を改めて読むのも楽しいことです。

 

 

今回は源氏物語の内容ではなく、原作者の紫式部に焦点を当ててお話をしましたので、退屈なさるのではないかと心配しましたが、皆様大変熱心に聞いてくださいました。
千年以上も前に書かれた物語に大変興味をお持ちであることがわかりました。



次回は源氏物語本編について面白く、楽しくお話ししたいと思いました。

(記 市川 蓉子)

 

【受講生の声】(一部抜粋)

 

・奥の深い、読めども読めども尽きる事の無い源氏物語。それを紫式部にスポットを当ててお話しされたのが興味深かったでした。初めて聞いた事もあり、とても勉強になりました。

 

・平安時代の雅やかな世界が想像できた講座で、紫式部にますます興味がわきました。さまざまなエピソードがお聞きでき、あっという間の時間でした。

 

・紫式部に関する色々な背景が、とても分かりやすかったです。源氏物語の裏話など、知らなかった事をたくさん教えていただき、もう一度源氏物語が読みたくなりました。枕草子もあわせて読んでみたいと思います。

 

・大学で十二単を着る機会が、源氏物語を学ぶことがありました。大学だと、どちらかといえば資料としての扱いになっているので、この見方もあるんだと思いました。

 


 

トータルマナー株式会社/関西作法会では冠婚葬祭をはじめ、日々の暮らしに身近なテーマを通して、
日常生活に役立つマナーの講習会を実施しております。

今後の予定はこちらをご覧ください。

また、「心のおしゃれ講座」を無料で受講できる
マナー会員も募集中です。

皆様のお越しをお待ちいたしております。

 











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