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講師養成講座30期生 テーブルマナー講習会

2021年11月19日(金)18:00~
関西作法会「テーブルマナー講習会」記念すべき30回目は、
大阪新阪急ホテル様にて開催いたしました。

 

 

今年もコロナの感染拡大が完全に収束したわけではないので、ホテル様にはご配慮いただき、一人一人の席の間隔を大きく開け、それぞれパーテーションで仕切っていただき、充分にソーシャルディスタンスを意識しながらの開催になりました。

 

 

テーブルマナー講習会の意義

 

この講習会は、マナー講師養成講座の授業の一環となっており、マナーを学びながら、フルコースのお料理をいただきます。

 

今年は養成講座30期生と会長をはじめ担当講師・先輩講師・ご来賓合わせて14名が参加されました。

 

このテーブルマナー講習会は、
1. そのホテル様独自のフルコース料理のマナーを学ぶ
2. 通常のレストランでは経験できない(食べ方の)難しいお料理のいただき方を学ぶ
3. 美しい所作を身につける
4. 机上の勉強を現場で生かす

等を主な目的として、毎年阪神圏内のホテルで行っています。

 

今年は初めての大阪新阪急ホテル様

 

今年は初めて大阪新阪急ホテル様にお世話になりました。
新阪急ホテルは阪急梅田駅すぐ、関西では親しみのあるホテルでしたが、惜しまれつつも3年後に閉館されるそうです。

 

まずは、養成講座生、師範科、研究科、来賓と参加者全員の顔合わせの後、会長の挨拶です。

 

 

会長からは昨年は新型コロナウイルスの感染拡大により、開催が危ぶまれたが、ちょうど第2波が落ち着いた頃に開催でき、今年もこのように開催することができた。
マナー講師養成講座は今年で30期となり、これまで一度も欠けることなくテーブルマナー講習会も行なってこられたのは、ひとえに皆さんのお陰であり嬉しいとのお言葉をいただきました。

 

その後は実際にお食事をいただきながらの講習会です。

 

新阪急ホテル、宴会サービス チーフの大久保様にご登場いただきました。

 

 

大久保様はシェフ、営業、宴会サービスと3つの職務に従事されたご経験をお持ちで、料理の作り手としての目線、実際にサービスを提供する立場からの目線からお話を伺うことができ、大変興味深かったです。

 

特に興味深く、印象に残った内容としては次のようなことがありました。

 

それは、テーブルマナーでは、出された食器は置かれた場所から動かさないこと、というのがありますね。

 

何故動かさないのがマナーなのか。

 

例えば、スープを下げた後、次の料理を出す間に、良く動かされているのはパン皿だそうです。

 

確かに、真ん中にある方が食べやすいので無意識のうちに動かしたことがあるかも(;^_^A

 

そうすると、ホテルマンが次の魚料理を出す時にパン皿を移動させなければ料理を置くことができません。

 

給仕側にひと手間かけさせてしまうことになります。

 

もちろんホテルマンはプロですから、笑顔でパン皿を動かして、お料理を置くわけですが、やはり人間です。

両手がふさがっていたりすると、表面は笑顔でも内心はムッとしていたりすることも、ないことはない、ですよね。

 

マナーは一種のルールともいえますが、それを守ることによって、ホテルマンは気持ち良くサービスを提供でき、お客様は気持ち良く、より良いサービスの提供を受けることができるという訳です。

 

テーブルマナーというと、一緒に食事をする相手に対して不快な思いをさせず、気持ち良く楽しくという面がこれまでは強く、サービスを提供くださる側にはあまり目を向けてなかったことに気づきました。

 

さて、今回のお料理も私どもの勉強のために、少し食べ方の難しいものをご用意いただきましたのでご紹介いたします。

 

本日のMENU

 

サーモンと帆立貝柱のアンサンブル
ミニ野菜のサラダ添え

 

 

上に載っているミニ野菜が案外曲者で、うまくサーモンや帆立の貝柱と一緒に食べないと、後で少し残ったものをナイフとフォークで食べるのは難しかったです。

 

かぼちゃのスープ カプチーノ仕立て

 

 

カプチーノ仕立てと言うだけあって、しっかり泡立ててあり、初めての食感でした。

 

スズキと海老のソテー レモンバターソース

 

 

エビを皮から外すのが少し難しかったです。

 

牛フィレ肉とウズラのルーロー 
茸の添え

 

本当は骨付きウズラの予定が、骨付きが入手ならず、ルーロー(巻いたもの)になったそうです。
骨の外し方を教えて頂けなかったのは残念ですが、食べやすくて私としては良かったかな。
お味も良かったです。

 

マロンショコラ
ミルフィーユ仕立て

 

デザートはミルフィーユ。

てっきりパイ生地のミルフィーユが出てくると思いきや、チョコのミルフィーユとは。良い意味で期待を裏切られました。


ミルフィーユはいったん倒して縦にナイフを入れるとサクッと割れ、はさんであるクリームなどが飛び出さずに一口大に切れました。

 

どのお料理もとても美味しくいただけました。
メニューをお考えくださいました料理長様ありがとうございます。

 

また、講習内容でのもう一つ印象に残ったことがあります。


それは、私どもから出た質問
「ホテルの方にワインをついでもらう時の目線はどこを見れば良いですか?」の答えとして
「やはり、目線を合わせてもらって、『ありがとう』など言ってもらうと、心が温まり、よりよいサービスがしたくなりますね」とおっしゃたことです。

 

マナーとはサービスする側とされる側でさえも、お互いを思いやり、楽しく気持ち良く、快適に過ごすために必要ということを改めて感じさせていただきました。

 

 

素敵なお話と美味しいお料理を本当にありがとうございました。
(記 萬智子)

 

ご参加の皆様のご感想です。(一部抜粋)

 

◆今回のテーブルマナー講習会は、あと3年で営業が終了となる、歴史ある大阪新阪急ホテルで開催され、とても貴重な機会であったと思います。
お食事もおいしく、ゆったりとした雰囲気で時間が過ぎていきました。
ホテルの講師の方は、マナーの説明が分かりやすく、ユーモアがあり、楽しみながら学ぶことができました。
今後に活かしていきたいと思います。


◆60歳を前に初めてテーブルマナーを経験させていただきました。以前の仕事はホテルで食事をする機会が多かったのですが、マナーについては自信がなく、なんとなくごまかしながら、見様見真似で食しておりました。
今回、色々なお話をしていただき、全て一つ一つに意味があるということ。
そして、人々が楽しく美味しく過ごせるには気配りと思いやりを忘れてはいけない。ということを学び、気づかせていただきました。大変勉強になりました。
迷うならやってみる!考えるなら動いてみる!何時も自分に言い聞かせております。
楽しい時間をありがとうございました。
これからもたくさん学び成長したいと思っております。

 

◆お料理はとても美味しく、また講義も楽しくユーモアたっぷりのお話でした。
人生初、ぶどうの皮をナイフでむいて食べるということをしました。
とても難しかったけれど、勉強になりました。
ありがとうございました。

 

◆学びになる機会をありがとうございました。
これまで自分流になっていたフランス料理のマナーが正された所がありました。理に適っていながら美しい流れでお食事が出来る事が素晴らしく、又、ご一緒の皆様とサービスの方、シェフの方までに心を込めた作法なのだと、カトラリーの置き方からも伝わりました。
このような作法(マナー)は世界共通なのだと感じ、沢山の方に知っていただけると嬉しいなと思います。

 

◆楽しく、毎年参加させていただいています。このテーブルマナーは楽しみの一つです。お世話してくださった方に感謝いたします。

 

◆コロナ禍で外食や会食ができなかった時が長く続きましたが、テーブルマナーでは久し振りに華やかで清潔なホテルで、おいしいフランスをいただき、良い時間を過ごすことができました。
マナーをレクチャーくださった大久保様のお話はウィットに富み、知識のみならず、話し方や言葉の選び方なども参考になり勉強させていただきました。
一年に一度、テーブルマナーでお会いする先輩先生もお元気で、話が弾みました。
ご準備、ご担当くださった先生方、ありがとうございました。

 

◆今回も色々な学びがありました。
例えば「お箸が横一文字に置かれる訳」「お肉の焼き加減の見分け方」「ロースト・ソテー・グリル・ポアレの違い」「魚のナイフに銀メッキが施されている理由」等、「へ~~~~」でした。

特に印象に残ったことは「疲れている時こそ『ありがとう』を言うようにしている」というお言葉。テーブルマナーには関係のないことですが、素晴らしい!見習いたいですね。

テーブルマナーは、ホテル様自体、レクチャーの方の個性、お料理内容等によって印象は様々ですが、
今回も大変満足なひとときであったと思いますし、その時間を演出くださった全ての方に感謝いたします。
ありがとうございました。

 

 











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