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最高のおもてなしの場を感じる at京都迎賓館

令和4年10月29日(土)
京都迎賓館

 

マナー講師養成講座を修了し、専科、師範科と学んだ後、所属するのが研究科。
研究科勉強会は毎年3回。
研究科に所属する講師の学びたいことを募集して、勉強会として企画します。

 

今回は、日本の歴史、文化を象徴する都市・京都で、海外からの賓客を心をこめてお迎えし、日本への理解と友好を深めていただく施設、京都迎賓館の見学をしました。

 

 

京都迎賓館は京都御所のある、京都御苑の中にあり、平成17年(2005年)4月に開館された国の迎賓施設です。

 

見学する際には事前予約が必要で、予約をすればガイドツアーで案内してもらえます。
もちろん、見学料は必要です。(大人2000円)

 

今回の研究科勉強会の参加者は11名。
季節は秋、紅葉にはまだ少し早かったのですが、私たち以外にも大勢の予約客が訪れていて、その方々とご一緒にガイドツアーに参加しました。

 

集合受付場所である清和院休憩所に着くとまずは、チケットを買い、手荷物を預けます。
見学時に持ち込めるかばんは、25×25×10cm以内のもの1つのみです。
これから行かれる方はお気をつけください。

 

カメラは撮影許可のある場所では撮影できるので、持ち込めます。

 

最初に待合所のような場所に通され、そこで館内を巡る前の注意事項と案内時の説明を聞くイヤホンを渡されます。

 

その後、ガイドの方に連れられて、移動すると、地下へ通されセキュリティーチェック。
飛行機に乗る前のように、金属探知機のゲートをくぐりました。


いやはや厳重です。

 

そして、やっと迎賓館の正面玄関から入館です。

 

最初に通されたのは「桐の間」

 

こちらは和食の提供をするお部屋だそう。
こんな場所でお食事は…緊張するだろうなぁ。


しつらえの説明ありました。

 

1 「源氏物語」   西陣織工業組合
2 熨斗飾り   小林 駒夫 -人間国宝-
3 色絵鳳凰吊り香炉 〔吊香炉〕   八代 清水 六兵衛
4 色絵雪花墨色墨はじき四季花文花瓶 〔白磁〕  十四代 今泉 今右衛門 -人間国宝-
5 日月 〔截金(欄間)〕  江里 佐代子 -人間国宝-

 

派手さはなく、侘び寂びを感じられるしつらえですが、人間国宝の方々の作品たち。威厳を感じます。

 



近くで見たいですが、もちろん、大広間の中には入れません。
みんな外から鑑賞です。

 

 

ここから見えるお庭はきれいでした。

 

と、おや、この日は池の掃除をするおじさまの姿が…。

 

1か月に1度位の頻度でお掃除しているそうで、「珍しい眺めですよ」とのこと。
いつ賓客がいらっしゃってもいいように、日ごろのお手入れは欠かせないんですね。

 

次は、廊橋を渡り、移動です。

 

橋の上から見える景色にみんなついつい写真をパチリ。

 



北側と南側で趣きが違います。

 


平安時代の貴族になったような気分です。

 

また、この池は和船で一周できるとか。


この迎賓館が出来てから、初めて和船に乗って回遊されたのは、新婚旅行で来日されたブータン国王と王妃様だそう。
幸せそうな映像が近くのモニターで紹介されていました。


まさに、非日常。
VIPな方々が安全に日本の伝統文化の良さを体験していただける場所だと感じました。

 

次は、「聚楽の間」へご案内。
ここは、いわゆる待合場所のようなところ。

 

 

何気においてある花瓶なんかも人間国宝作。
ちょっとでも足元の仕切りを超えて顔を近づけるなら、注意を受けてしまいます(;^_^A


飾ってある人間国宝の方々、すでに故人の方も多く、何かあったら取り返しがつきませんから、厳重になるのも致し方ないのかも。

 

その次に通されたのは「夕映えの間」

 


まずはそこから見える、お庭をじっくり拝見しながら説明を聞きます。


 

次に、中に入って、色々なものに近づいてじっくり見ることができました。


個人的には、柿右衛門の壺にテンションが上がりました。

 



名前を知っている人間国宝と言うだけですが… (^_^;)
(サスペンスドラマで出てくるし)

 

皆さんも思い思いに鑑賞しています。

 

夕映えの間は東西の壁面を装飾する「比叡月映(ひえいげつえい)」、「愛宕夕照(あたごゆうしょう)」という二つの織物作品の一文字ずつをとって、名付けたそうです。
この織物も素敵でした。

 

 

次は
「藤の間」です。

 

近づいていくと、おおーっ!感嘆の声が上がる位迫力があります。
豪華~と思いました。

 

 

ここは京都迎賓館で最も大きいお部屋だそうで、洋食の晩餐会などで使用されるそうです。
端の方に、晩餐会を彷彿とさせるテーブルセットが用意されていました。

 


お皿に載ったナプキンに「五七の桐」。

 


それだけでなんとなくすごいと思ってしまう小市民。
いや、いいんです。身の丈に合った生活で。

 

しかし、この広間にあるものもすべて、精緻な日本の伝統的手仕事でできています。

 

天井の照明は、本美濃紙と京指物の伝統的技能が使われた格子光天井だそう。
幾何学的な模様でありながら優しい趣のある味わい深い天井だと、ほれぼれ。

 

 

また、平安時代の絵巻物でしか見たことがない几帳があったり、

 

 

截金がほどこされた美しい舞台扉は、金箔と銀色のプラチナ箔を使用し、金と銀が、互いの美の長所を引き立て合いながら、二つの色が交差するさまに、「人と人との出会いもそうありたい」との願いが込められています。との説明。さすが、出会いの場としての迎賓館の役割にぴったり。

 

 

そして、大迫力の「麗花」というタペストリー。
藤の花をモチーフに39種類のお花が織り込まれている、絵画ではなく、「綴織り」の技法で作成された織物。

 

 

どれも本当に素晴らしく、自分が作ったわけでもないのに、こういった作品を海外の方にお見せできるということは、日本人として誇らしい気がしました。

 

また、藤の花の花言葉は「歓迎」。まさに!ですよね。

 

そんなこんなで、芸術的な目の保養をたくさんさせていただきました。

 

さすが海外の賓客をお迎えするための迎賓館です。
おもてなしの器としては最高。


おそらく賓客をお迎えした当日はそこにしっかりおもてなしの心を注いで最高の接遇をなさるのだろうと感じました。

 

 

今回は、京都迎賓館見学の後、時間の許す方だけで、迎賓館の目と鼻の先にある「仙洞御所」へも見学に行きました。


こちらは予約が必要ですが、無料です。

 

仙洞御所とは、退位を退かれた天皇の御所です。古くは必ずおかれたものではなく、また、嘉永7年の大火で焼失したのを最後に建物はほとんどなく、今はお庭が残っています。


ですので、基本的には建物ではなく、うっすら紅葉した広いお庭をガイド付きで散策しました。


 

ここはとても良かったのでまた研究科勉強会で取り上げてもいいかもと(個人的に)思いましたので、詳細は伏せておきます。

 

京都迎賓館は内閣府、仙洞御所は宮内庁の管理。
どちらも警備は厳重ですが、ずいぶんと雰囲気は違いました。

 

京都迎賓館はロッテンマイヤーさん。
仙洞御所はおばあさま?
わっかるかな。

 

研究科委員会では、講座を行うにあたって役立つ知識、マナー講師として知っておいて損しない教養としての知識などの中から、研究科所属の先生方が望むものを勉強会として企画して参ります。

 

ご意見ご希望はどんどんお寄せくださいませ。
(研究科委員会)

 

参加者の感想です。

 

◆久し振りに「研究科お出掛けバージョン」が実現したこと、良かったな~と思います。
季節も良く、好天にも恵まれ、楽しく気持ちの良い一日でした。
初めて訪れた京都迎賓館は、日本の伝統的技能・技法やお部屋の様式・用途・しつらえ、目には見えない拘り等、「へ~」「へ~」の連続で、美しく品格があり心が洗われました。

 

◆当日はお天気にも恵まれ楽しい一日を過ごすことができました。
ガイドツアー付きの迎賓館見学では、各国の要人が日本を訪問された時には、このようなおもてなし空間で日本を感じていただくのだと知る事ができました。
日本人でありながら、上手く日本を紹介出来ない私にとって、とても良い勉強になりました。
又、仙洞御所では、大変お上手なガイドさんに恵まれ、楽しいひと時を過ごす事ができました。
紅葉には、少し早い季節ではありましたが、それでも日本の美意識の趣があるお庭を散策できて幸せでした。

上皇后になりきり散策いたしました(笑)。
迎賓館・仙洞御所を見学して、日本人である事の喜びや誇りなどを改めて感じる事ができ、自分のアイデンティティを好きになりました。
最後に、この度は11人参加との事でしたが、大勢でワイワイガヤガヤの見学もとても楽しい時間でした。
ありがとうございました。

 

◆爽やかな秋晴れの中、京都迎賓館ツアーでは、貴重な学びの時間を体験する事ができました。
また普段は個々で担当授業の為、他の講師の方々とお会いする事はほとんどありませんが、このような機会があれば、久しぶりにお目にかかる講師の方とのお話しも弾み、こころが潤いました。
迎賓館の中に入って感じた事は、賓客を迎える為に工夫された至る所の気配り、また木の作りや庭園の見せ方など、日本人ならではの匠の技を感じました。

 

◆京都迎賓館という普段なかなか足を運べない場所に行くことができ、とても充実した勉強会でした。
庭園や建築物全体はもちろんのこと、欄間や行灯ひとつとっても意匠が凝らされており、職人の技のすごさに驚きました。
「こんな所でおもてなしを受けたらどんな気持ちだろうか」とか「サービススタッフの接遇はどれくらい素晴らしいのか」などと色々想像しながら見学するのは楽しかったです。

 

◆10月29日(土)秋晴れに恵まれ、京都の迎賓館にまいりました。
日常とかけ離れた高貴な雰囲気の中、たくさんの決まり事を守りながら館内を散策いたしました。
元ダイアナ妃が、ここから鯉にエサをあげていた場所かなと思い巡らし楽しんでおりました。
案内の方がもう少し馴れていると、読むから語るになって、もっと想いが伝わるように感じました。
美味しいお食事とお土産を買って、楽しい一日「閉店ガラガラ」

 

◆京都は学生時代を過ごした場所なので、今でも京都に行くと当時を思い出しワクワクとします。
今回は京都迎賓館で、日本の伝統技能を集約させたすばらしい迎賓施設でした。
一番印象に残っているのは、藤の間 で、壁面いっぱいの綴れ織りの見事さに圧倒されました。
海外の要人をおもてなしする施設としては当然のことながら、セキュリティが厳しく個人で行くにはハードルが高いようでしたが、皆さんとご一緒出来て、良い経験をさせていただきました。

その後に見学した 京都仙洞御所 のお庭は池を中心に四季の木々が植えられ、場面が変われば趣も変わり、歴史を感じる庭園で飽きることがありませんでした。
ガイドさんの説明が分かりやすく、ウイットに富みそれも良かったです。
紅葉の季節や桜の季節、藤の花の咲く頃と季節を変えて、また行ってみたいと思える庭園でした。
入場無料も魅力的です。
お世話をしてくださった研究科の先生方、ありがとうございました。

 

◆以前からぜひ行きたいと思っていた京都迎賓館は、庭園だけでなくどのお部屋も天井や壁、調度品に至るまで溜め息が出るほど素敵でした。
海外からのお客さまをもてなす心、日本の伝統や文化の素晴らしさを改めて感じることができる貴重な時間を過ごせました。
普段なかなかお会いできない先生方とご一緒できたこと、お天気に恵まれたこと、お食事もお土産も美味しかったことなど全て満足です。











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